無痛治療
私は「痛いのが怖くて歯医者にかかれない」という患者さんにこそ当院に来ていただきたいと考えております。
歯科治療が苦手な理由
「歯医者さんが一番苦手なのよね~」
今まで何度となく患者さんからお聞きしたお言葉です。
このページをご覧になってらっしゃる方の中にも同意見という方も多いのではないかと思います。
では多くの方が歯科医院をこれほどまで敬遠される理由は何でしょうか?
色々理由はあるかと思われますが、おそらく”(歯医者)=(痛い)”というイメージが強いからではないでしょうか。
「歯を削る」「歯肉を切る」など、歯科治療は基本的に外科処置が多いので、処置自体が痛みを伴うのは当たり前といえば当たり前です。
無痛歯科治療で大切なこと
そこで大事なのは
「局所麻酔をいかに痛くないように行うのか」
「十分に麻酔を効かせること」
「全ての処置を丁寧に・愛護的に行うこと」
であると当院では考えています。
麻酔が痛い原因
”痛みを無くすための麻酔が痛い”というのは何だか本末転倒のように感じます。
局所麻酔が痛い原因と対策は以下の点が挙げられます
1:注射針を刺入する方法
局所麻酔時の注射針は”針”ですから何も考えずに”ブスッ”と針を刺せば痛いのは当然です。
そこで当院では
- 表面麻酔を行い、功を奏するまで十分に時間をおく
- 歯科用注射針では世界一細い針(33G:直径0.26ミリ)の使用
- いきなり深く刺さずに、最初は顕微鏡下で薄皮一枚のみに麻酔薬を注入
- 刺入する位置、方向、針の向きなどを意識して刺入する
- 痛みを感じる痛点の少ない場所に刺入する
以上の事を意識しながら麻酔を行うことで、いつ刺入したか気が付かない位に麻酔を行うことが出来るのです。
2:注入の圧
注射針を刺入した後は、麻酔薬を注入するのですが、いきなり強圧で注入すると一気に組織の内圧が高まり痛みの原因になります。
また、強圧で注入すると麻酔液が漏れやすくなって苦い薬液がお口の中に入ってしまいます。
そのため、時間をかけて極力ゆっくり注入する事が注入時の痛みを緩和させる事に繋がります。
以前から麻酔の注入スピードを一定にするために電動の麻酔器を使うという対応策があります。
当院でも電動の麻酔器を備えておりますが、実際の診療では手圧で麻酔を行う事が多いです。
それは何故かと言うと、以下の点からです。
- 電動麻酔器は手用の物と比べて大きくなるので、繊細なハンドリング(器具の取扱い)がしにくい
- 電動麻酔器は注入スピードが3種類ほどしか無いので、手圧の方が状況に応じで柔軟に注入スピードを変えやすい
卒直後に当時の院長から麻酔の方法は徹底的にトレーニングされた影響もあり、手で行う繊細な麻酔を心がけて行っております。
*状況に応じて電動で麻酔を行うこともあります。
3:可動性の乏しい組織への注入
先程の項目で記載したように、組織の内圧が急激に高まると痛みの原因になります。
比較的柔らかい組織は麻酔薬が注入されても風船が膨らむように内圧の上昇が緩和されるのですが、硬い組織である”歯との境目付近の歯茎”や”内側(舌側)の歯茎”、”骨膜(顎の骨の上に存在)”などに麻酔薬を注入すると内圧が高まりやすくなります。
これを避けるために
「まず柔らかい組織に麻酔を注入」
→「柔らかい組織から硬い組織に麻酔液が浸潤するまで待つ」
→「麻酔が効き、痛みが無くなってから硬い組織に麻酔液を注入」
という手順で麻酔を行っております。
4:緊張によって痛みを感じやすくなる
痛みを感じやすくなる原因としては「緊張」があります。
緊張することで体の防衛本能が高まり、外部からの刺激に敏感になることで麻酔時の痛みを感じやすくなります。
とは言っても、「歯科医院に入だけで緊張してしまう」という方が多いと思われますので、緊張をほぐす為に
- 音楽、香り、色使いなどで五感からリラックス出来る環境を作る
- カウンセリングを通じて処置内容を十分に理解をしていただく(何をされるか分からない状態では緊張しやすくなります)
- 個室診療を行うことで他の患者さんを気にすること無く診療を受けていただく
- お口の中を触る際には可能な限りソフトタッチで行う(乱暴に頬などを引っ張らない)
以上のことを配慮しております。
当院での患者さんの声
この様に”治療時・麻酔時に痛みを感じさせない工夫”を徹底して行っております。
その結果、治療を受けた患者さんからは
「いつ麻酔したんですか?」
「最近の麻酔は針じゃないんですね!」 *実際は針を使用しています
というお言葉を頂くことがあります。
無痛で治療を行うことにこだわりを持っている身としては非常に嬉しいお言葉です。
無痛治療の術者サイドのメリット
「痛みを感じさせずに治療を行う」という事はもちろん患者さんの為なのですが、実は術者にもメリットがあるのです。
人間の神経は痛みを感じると「痛みを感じるボーダーライン(”閾値”といいます)」が下がる、つまり普段は痛みとして感じない様な刺激も痛みとして感じやすくなるのです。
そのため、処置中に痛みを感じさせてしまうとその後麻酔を追加しても効かず、その結果「処置を効率的に行えない」「処置時間の延長」「予定していた内容が十分に行えない」という事態に繋がる事にもなります。
つまり効率的で計画的に治療を進める為にも無痛治療は必要な要素なのです。
以上が痛いのが怖くて歯医者にかかれないという方にこそ、当院に来ていただきたいと考えている理由です。
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