院長Blog『渡米の前に・・・』
こんにちは。
アキモトプライベートデンタルオフィス院長の秋本です。
まずはお知らせから。
トップページにも記載いたしましたが、院長秋本は、最先端の医療技術・知識を習得し、患者様に少しでも質の高い医療を提供したい為2017年4月21日より4月27日まで渡米し、カリフォルニア州サンディエゴで開催されるアメリカ矯正歯科学会に出席し勉強してまいります。
患者様には、その期間休診となり大変ご迷惑をおかけしますがどうかご了承ください。
ところで現在はインターネットの発達によって様々な情報を手に入れられるこのインターネットの発達したこの時代にも関わらず、時間や費用を犠牲にしてまでわざわざ現地に赴く必要はあるのでしょうか?
もちろん答えは「Yes」なのですが、その理由は「情報の源泉にアクセスする」ためです。
最先端の情報もいずれ日本にも入ってくるのですが、日本語で紹介されるまでは時間がかかりますし、それを紹介する日本人の先生の考えに都合が良いようにバイアスがかかり、日本独自の解釈で情報が広まる事もあるようです。
そのような考えで今回はアメリカ矯正歯科学会に参加することにいたしました。
ただ残念ながら、海外の講演を完全に理解するのは私には不可能ですので、師である秋山勝彦先生にご同行いただき解説していただく予定です。
完全にボランティアでご同行していただく秋山先生には毎回の事ながら感謝を申し上げます。
渡米を控えて情報のアンテナが立っていたのか、この1ヶ月は海外を意識する機会が多々ありました。
3月20日 『Wデンタルネットワーク』(秋葉原)
ロサンゼルスでご開業されているアメリカ補綴専門医の後藤吉啓先生と、日本歯内療法学会専門医の澤田則宏先生・佐藤暢也先生とのコラボレーション講演に参加いたしました。
前半の澤田先生と佐藤先生の講演も非常に勉強になったのですが、後藤先生の講演には驚きました。
日本では常識であると思われている事を、最新の科学的根拠に基いて一つ一つ紐解いていき、最後はその「常識と思われた事」を完全にひっくり返す結論を導いていくご講演は、さながら1本の素晴らしい映画を見た様な感覚を覚えました。
そして当院の臨床の一部が大きく進歩いたしました。
歯科も含めて科学は日々進歩しているのだと実感した一日でした。
4月1日・2日 『臨床応用顕微鏡歯科学会 歯周病治療 第1回ワークショップ』(甲府)
師である秋山先生が会長を務められております臨床応用顕微鏡歯科学会の歯周病治療に関するワークショップに参加いたしました。
内容は第1日目は5時間にも渡る新しい歯周病に関する筆記試験が行われ、第2日目は秋山先生のご講演というものでした。
秋5時間に及ぶ試験は正直かなりきつかったのですが、無事合格し、知識の習得・整理を行う良い機会となりました。
秋山先生の提唱される新しい歯周病治療の概念は、従来の歯周病治療の常識と大きく異なるのですが、様々なリサーチに基いており、10年以上の長期症例によって臨床的にもその正しさが証明されております。
そしてその偉業がたった一人の歯科医師によって行われたという事実に驚きを覚えます。
↓ワークショップの模様を報告する動画をアップしていただきました。
4月9日 オームコ社『Dr. 竹元 アリアス リンガルストレートワイヤー 1Dayコース』(田町)
私は現在は舌側矯正(裏側からの矯正治療)を行なっていないのですが、「アリアス」という舌側矯正器具のコンセプトに興味を覚え、アリアスを開発された竹元京人先生のご講演を聞いて参りました。
舌側矯正は様々な制限があると考えていたのですが、この「アリアス」によってこの考えを改める必要があると思いました。
また、竹元先生は私も参加するアメリカ矯正歯科学会でもご講演を行われるようで、同じ日本人として誇りに思います。
4月13日・14日 『Dr. Marco MartignoniによるRestodontics 2日間』(中央林間)
2日間に渡り、イタリア顕微鏡学会の創設者のMarco Martignoni(マルコ・マルティゴーニ)先生のハンズオンコースに参加して参りました。
マルティゴーニ先生は35年間も手術用顕微鏡で歯科治療を行っており、何と前ローマ法王の歯科の主治医(!)という経歴の先生です。
内容は根管治療と、その後に必ず必要になる修復処置についてでした。
アメリカでは専門医制度によって、根管治療と修復処置を別々の先生が行われるのですが、イタリアでは日本と同じように一人の歯科医が様々な治療を行われているとのことで、根管治療から修復処置まで一貫した考えを学ぶ事が出来、有意義な2日間でした。
実習の際にも非常に細かい点までご指導いただき勉強になりました。
また、権威のある先生にも関わらず非常にフレンドリーなお人柄や歯科治療に対する熱意にも感銘を受けました!
翌15日の夜のナイトミーティングでもご講演いただき、110人の先生が熱心に聞き入っていました。
今後も日本の枠にとらわれずに精進したいと思います。
ではアメリカでたくさん勉強して参ります!